関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
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どうも、関ヶ原です。
今年最初の小説は、ヒナの一人語りです。
なぜかと言えば話は簡単。
タイトルからも分かるように、傾物語を読んだ後だからです。
西尾先生の小説は相変わらず虜にさせられます。
ですから、今回の文章には西尾先生を意識した部分があるかも知れません。
所詮私の文章ですので、いくら意識したところで上手く書けていないのですが(苦笑)
ですがいつか西尾先生のような文章書きになってみたいものです。
ではでは、改めて今年もよろしくお願いします。
ちなみに冒頭の文章は、成人式間近だったのであんな感じになりました(笑)
ではでは~ ノシ
前回の返信
>月風丸さん
あけおめです! 今年も良い作品が互いに書けるよう祈ってます!
>ベディアンさん
ベディアンさんにとっても私にとっても、素晴らしい一年になりますように^^
>負け犬さん
こちらこそ、今年もよろしくお願いします! ハヤテの劇場版……どういう風に仕上がるのか、今から楽しみです!
>セイバーさん
私も、元旦を除いて成人式の日までバイトは休みないですw 結構過酷スケジュールで更新してたりします、ハイ(笑)
大学も三年生なので、そろそろ減らさないと……。
>KOUさん
お久しぶりです! こちらこそ、また足を運んでくださってありがとうございます。好きなことには多少の無理は無理にならないって昔じっちゃんが言ってた。
今年も時間がある限りガンガン書いていきますよぉ……!
ではどうぞ~☆
今年最初の小説は、ヒナの一人語りです。
なぜかと言えば話は簡単。
タイトルからも分かるように、傾物語を読んだ後だからです。
西尾先生の小説は相変わらず虜にさせられます。
ですから、今回の文章には西尾先生を意識した部分があるかも知れません。
所詮私の文章ですので、いくら意識したところで上手く書けていないのですが(苦笑)
ですがいつか西尾先生のような文章書きになってみたいものです。
ではでは、改めて今年もよろしくお願いします。
ちなみに冒頭の文章は、成人式間近だったのであんな感じになりました(笑)
ではでは~ ノシ
前回の返信
>月風丸さん
あけおめです! 今年も良い作品が互いに書けるよう祈ってます!
>ベディアンさん
ベディアンさんにとっても私にとっても、素晴らしい一年になりますように^^
>負け犬さん
こちらこそ、今年もよろしくお願いします! ハヤテの劇場版……どういう風に仕上がるのか、今から楽しみです!
>セイバーさん
私も、元旦を除いて成人式の日までバイトは休みないですw 結構過酷スケジュールで更新してたりします、ハイ(笑)
大学も三年生なので、そろそろ減らさないと……。
>KOUさん
お久しぶりです! こちらこそ、また足を運んでくださってありがとうございます。好きなことには多少の無理は無理にならないって昔じっちゃんが言ってた。
今年も時間がある限りガンガン書いていきますよぉ……!
ではどうぞ~☆
『人間強度』
人間普通に生きていなくとも、歳をとるものだ。
十六歳になった今でもそう思うし、これから先も恐らく、そう思う日が来るだろう。
両親に捨てられても、寒さに息が絶えそうになっても、新たな家族を得られても、そして―――好きな人が出来たとしても、それは変わることがない。
生きていれば歳をとる。
物心がついてくる。
物心がつくのだから、恋心だって持って当然なのだ。
そんな、言葉遊びにもならない事を考えながら、私は本日何度目かのため息をついた。
別に、思ったところで山はないし、オチもない。
意味すらない。
自然に生きていれば歳をとるのと同じような感覚で、そんなことを思ってしまったのだ。
矛盾しているかもしれないが、意識して思ったとか、そういうものではなかった。
「はぁ……」
十回を超えたところで数えるのをやめたため息を、またする。
生徒会室の、生徒会長と書かれた三角錐の木版の置かれた机に突っ伏しながら。
「もぅ……なんでこんなにもやもやするのよ……」
生徒会室の中には私一人しかいない。
だからこれは正真正銘、独り言である。
いつもは心の中で呟いている事も、一人なら遠慮なく口に出すことが出来る。
先ほどから何度もそれを呟いては、定例句のように、決まった一言が最後に口から漏れている。
「―――ハヤテ君の馬鹿……」
私がいつになく消沈している理由は、単純明快だった。
至極当然、言葉の通り姉のようなおバカにも分かるレベルで。
ハヤテ君が他の女の子と仲良さげに話していたのを目撃した。
以上。
これが、私が意気消沈している理由。
一言で言えば嫉妬である。
以上で終わってしまう簡単な理由に、異常なまでに気持ちが落胆してしまっているのだ、私は。
おかげで生徒会の仕事も何一つ捗っていない。
むしろ、私がため息をつく度に量が増している錯覚すら感じている。
「あぁもぅ……どうすりゃいいのよ……」
もう帰ろうか、とも思ったけれど、机から顔を上げることすら億劫だった。
どれだけ脆弱な精神なんだ、私は。
しっかりしろ、と自分に渇を入れてみるが、想像以上にあの光景はボディにキているみたいだ。
泉やナギや、私の知っている生徒ならまだ症状は軽かったのかも知れない。
だけど、ハヤテ君が話していた女の子は――私の知らない子だった。
ハヤテ君は優しい人だ。
男、女(ただし泉のお兄さんは除く)問わず。
だからきっと理由があったから、あの状況になっていたのかもしれない。
もしくは、そんな状況があったから、あそこまで親しそうな関係になったのかもしれない。
どちらにしても、私にとってその理由は、心と身体に重石を加えるようなものなのだけれど。
「…………独占欲強いのかなぁ、私」
あまりにも自分勝手な感情が嫌になって、思わず呟く。
ハヤテ君への恋愛感情に気づいてからというもの、私の精神状態は中々に不安定だ。
自然とハヤテ君を目で追っては、横顔に胸が高鳴ったり、ハヤテ君と少し会話をするだけでも、顔が熱くなる。
逆に、今日みたいな時は、今のように勝手に落ち込んで独り言を呟いている。
物心ついて、恋心を持った途端にこれである。
白皇学院生徒会長・桂ヒナギクが、恋心と嫉妬心の狭間で揺らいでいる。
情けない、と思う。
別に私とハヤテ君は恋人同士でもないのに、勝手にハヤテ君を自分の物だと思っている私がいることに、どうしようもなく情けない気持ちになる。
想いを伝える勇気もないくせに、何をほざいている。
勇気がないから、誰もいないこの生徒会室で、陰湿にも、物々と独り言を呟いているのだ。
一人で落ち込んで、一人で泣いて。
てんでんばらばらに、感情は定まらない。
「―――独占欲が強い女性は、嫌いではないんですけどね」
だから、いきなり彼の声が聞こえたときは、心臓が跳ねたように驚いた。
がばっと身体を起こせば、眼前には、件のハヤテ君が苦笑を浮かべて立っていた。
「ハ、ハヤテ君……!?」
いつの間に来ていたのだろうか。
エレベーターが上ってくる音にすら気づかないくらい、感情が揺れていたのか。
などと、私が言いたいことを言えずにいると、ハヤテ君は、
「生徒会の仕事をお手伝いしようかと思ってきたんですが……ひょっとして全部終わってました?」
「いや……むしろ全然終わってない、というか……」
ハヤテ君の顔と、机の上に山のように重なった書類を交互に見る。
どうやらハヤテ君は今さっき来たらしいので、聞かれたら恥ずかしくて死にそうな独り言は耳にしていないらしい。
そのことが分かっただけでも、胸を下ろせる。
「良かった」
仕事が終わっていない、ということを聞いてだろう。
ハヤテ君が安堵の様子を見せた。
「実は、仕事を手伝いたいというのは、建前ではないのですが口実でして」
「はい?」
ハヤテ君の言葉に、私は首を傾げる。
ハヤテ君はにこりと笑って、そして、
「これを」
私の手をとって(顔が熱い!)、そして何かを手のひらに置いた。
「……?」
「いつも頑張る、ヒナギクさんへのプレゼントです」
「え……」
恐る恐る手のひらを見ると、そこには可愛らしいヘアピンが置いてあった。
私が今している物よりも大きくて、桜の花弁が何とも可愛らしい。
「どうして急に?」
喜びよりも前に疑問が浮かんでしまう。
今日は私の誕生日でもなければ、何かの記念日でもない。
もらう理由が見つからない。
そんなことを考えてしまう時点で嫌な女、だと思う。
嫌な質問をした。
それでもハヤテ君は私の目を見て―――、
「好きな人には、いつでも贈り物をしたいんですよ」
―――そんなことを言った。
「………………はい?」
「だから、好きな人には、いつでもプレゼントを贈りたいんです」
言葉の真意が伝わるように、二度もハヤテ君は言った。
好きな相手、と。
その言葉が友達としてなのか、異性として好きなのか、それとも別の理由なのかは私には分からない。
けれども。
「…………ありがとう。大切にするわね」
「気に入って頂けたなら嬉しいです。知り合いのアドバイスを元に自分で選んだので、少し心配だったんですよ」
その言葉だけで、今まで私の心に圧し掛かっていた物が胡散霧散に消えていくのだから、私という女は現金なものである。
手のひらに収まってしまうハヤテ君からの贈り物、それだけで、今まで悩んでいたことなんてどうでも良くなってしまう。
私をこんな気持ちにさせるのは、ハヤテ君だけだ。
だから。
「ハヤテ君」
「はい、何でしょう?」
「バーカ」
私を嫉妬させて、もやもやさせて、ドギマギさせた挙句、このプレゼントで私を幸せな気持ちにさせたハヤテ君に、せめてもの仕返しとして。
「他の娘に相談なんかしないで、私へのプレゼントは私に直接相談しなさいよ」
吐いたため息と流した涙の清算は、頬へのキス一つで勘弁しておいてあげよう。
生きていれば歳をとる。
歳をとれば、物心がつく。
物心がつけば、恋心を持つようになる。
では恋心を持てば―――どうなるのだろう。
その先を私はまだ経験している途中だ。
恋心を持った先に何があるのか、今の私には未知である。
だからこそ、初めて抱いたこの感情を大事にしたいし、嫌な女、現金な女と思おうが、この恋心にもう少し、振り回されようと思う。
ヤマもなければオチもなし、意味もないことなのかも知れないけれど。
そんなことを思いながら、柔らかいハヤテ君の頬を唇に感じながら、私は静かに笑ったのだった。
End
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