関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
Top | ハヤヒナSS | あやさきけ | イラスト | 日記 |
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
どうも関ヶ原です。
言っておいた通り、新作です。
といってもすでにピクシブのほうでは挙がっているのですが(汗
今回は普通のハヤヒナを書かせていただきました。
理由は特にないです(笑
ただ初めてピクシブの方に小説をアップするので、普通のほうがいいかなと思ったので。
相変わらずの拙文ですが、良かったら見てくださいね!
では~ ☆
『夏の日』
「暑いわ」
八月も中旬にさしかかり、テレビでは連日甲子園が流れている、そんな夏の日。
生徒会室の椅子に腰掛けながら、ヒナギクさんがそんなことを言った。
「暑いですねぇ」
白皇学院は現在夏休み真っ只中。
しかし生徒会長であるヒナギクさんには、そんな長期休暇でも仕事があるらしい。
どこまで生徒任せな学校なのだろうか、と思わなくもない。
「ていうか、ハヤテ君はどうしてここにいるのよ? 生徒会の役員でもないのに」
休暇が休暇じゃなくなっているヒナギクさんに心の中で同情していると、件のヒナギクさんが僕に問いかけてきた。
ナギお嬢様の執事である僕が、仕事もしないでここにいるのだから不思議に思うのも無理はない。
「まぁ……理由なんていいじゃないですか」
「良くないわよ。仕事手伝ってもらってるこっちとしては非常にありがたい話だけど」
まぁこっちの方が話が書きやすいだとか、そんなご都合主義的な理由もあるのだけれど、実際の理由は別にあったりもする。
ヒナギクさんには、言えないけれど。
言えないからこそ、はぐらかすしかないのだ。
「ありがたい話なら、別にいいでしょ?」
「……それで済ませると、なんだかパッとしないのよ」
ハヤテ君だって仕事あるんでしょ? と言いながら、ヒナギクさんは頬を机にくっつける。
「何してるんですか?」
「いや……冷たいのかなーって」
その姿勢のまま答えたヒナギクさんに、思わず苦笑する。
「仕事放棄ですか?」
「ハヤテ君が曖昧なこと言うからよ」
余計なこと考えて、余計に熱くなっちゃったじゃない、とはヒナギクさんの言葉。
考えることも放棄してくれたらしい。
そりゃ、この暑さなわけだし、少しでも涼しいものがあれば縋りたくなる気持ちもわからなくないけれど、それでもヒナギクさんのその姿は、なんだかとても可愛らしいものがある。
「それはすいません。でもヒナギクさん」
「何よ?」
「ヒナギクさんのその格好、何だか可愛いですね」
「―――っ」
僕がここにいる理由をはぐらかしてしまったので、今度は思ったことを率直に言ってみよう。
そういうわけで言ってみたわけだが、そのせいでヒナギクさんの顔が真っ赤になった。
「な、な、何言い出すのよ突然!?」
机にはっつけていた顔を勢い良く離し、叫ぶようにヒナギクさんが僕に言う。
「か、か、か……」
「いや……思ったことをそのまま言っただけですけど」
「だから!」
その顔は相変わらず赤いままで、照れているのだろう、言葉の後半は小さくて聞き取れない。
……うん。可愛い。
「暑くてだらけているヒナギクさんが可愛かったものですから、つい本音がポロッと」
「本音って……! うぅ……」
別にからかっているわけでもなく、面白がっているつもりもない。
可愛いと思ったから、可愛いと言っただけ。
ただそのせいで、ヒナギクさんの体温がかなり上昇しているように見える。
今にも倒れそうな位に顔も赤いし。
「あはは、すいません。驚かせるつもりはなかったんですけど」
「つもりはなかったって……かなり驚いたわよ。倒れるかと思ったわ」
あー暑い、と手でぱたぱたと顔を仰ぐヒナギクさん。
「…………」
「? どうしたのハヤテ君? 私の顔に何か付いてる?」
「いや……」
その行動を可愛いと思ってしまうのは、きっと僕だけじゃないはず。
「やっぱり、可愛いですねヒナギクさんは」
「―――!!」
だから考える前に口に出して言ってしまうのは、仕方のないこと。
もはや、反射の域といっても過言ではない。
「あれ? ヒナギクさん?」
「…………」
「ヒナギクさーん?」
「……うぅ」
ヒナギクさんの顔の熱が下がったのはほんの一瞬で、僕の言葉によって再びその顔は真っ赤になった。
ただ今回違うのは、大きな声が返ってこないということと。
「…………」
そのまま、机に伏せてしまったこと。
「頭から湯気が出てる……」
「……誰のせいよ」
言葉を返す気力すら奪われたかのような、小さな返答だった。
「もぅ……ハヤテ君の馬鹿。ヘンタイ」
「ヘンタイは言いすぎかと」
苦笑はするが、笑顔にもなる。
こうしてヒナギクさんと話す時間が楽しいから。
「ハヤテ君のせいで、仕事に集中できないじゃない……」
「それじゃあもう少し、僕と話しましょう」
僕が生徒会室にいる理由。
ご都合主義とか、そんなことを言ったのだけれど本当の理由は。
「僕はもっとヒナギクさんとお話したいので」
好きな女の子と一緒にいたいから。
こんな理由できっと彼女は納得しないだろうけど、もっと可愛い姿をみせてくれるはずだろう。
そんなことを考えてしまう僕こそ、ひょっとしたら暑さでおかしくなっているのかもしれない。
End
言っておいた通り、新作です。
といってもすでにピクシブのほうでは挙がっているのですが(汗
今回は普通のハヤヒナを書かせていただきました。
理由は特にないです(笑
ただ初めてピクシブの方に小説をアップするので、普通のほうがいいかなと思ったので。
相変わらずの拙文ですが、良かったら見てくださいね!
では~ ☆
『夏の日』
「暑いわ」
八月も中旬にさしかかり、テレビでは連日甲子園が流れている、そんな夏の日。
生徒会室の椅子に腰掛けながら、ヒナギクさんがそんなことを言った。
「暑いですねぇ」
白皇学院は現在夏休み真っ只中。
しかし生徒会長であるヒナギクさんには、そんな長期休暇でも仕事があるらしい。
どこまで生徒任せな学校なのだろうか、と思わなくもない。
「ていうか、ハヤテ君はどうしてここにいるのよ? 生徒会の役員でもないのに」
休暇が休暇じゃなくなっているヒナギクさんに心の中で同情していると、件のヒナギクさんが僕に問いかけてきた。
ナギお嬢様の執事である僕が、仕事もしないでここにいるのだから不思議に思うのも無理はない。
「まぁ……理由なんていいじゃないですか」
「良くないわよ。仕事手伝ってもらってるこっちとしては非常にありがたい話だけど」
まぁこっちの方が話が書きやすいだとか、そんなご都合主義的な理由もあるのだけれど、実際の理由は別にあったりもする。
ヒナギクさんには、言えないけれど。
言えないからこそ、はぐらかすしかないのだ。
「ありがたい話なら、別にいいでしょ?」
「……それで済ませると、なんだかパッとしないのよ」
ハヤテ君だって仕事あるんでしょ? と言いながら、ヒナギクさんは頬を机にくっつける。
「何してるんですか?」
「いや……冷たいのかなーって」
その姿勢のまま答えたヒナギクさんに、思わず苦笑する。
「仕事放棄ですか?」
「ハヤテ君が曖昧なこと言うからよ」
余計なこと考えて、余計に熱くなっちゃったじゃない、とはヒナギクさんの言葉。
考えることも放棄してくれたらしい。
そりゃ、この暑さなわけだし、少しでも涼しいものがあれば縋りたくなる気持ちもわからなくないけれど、それでもヒナギクさんのその姿は、なんだかとても可愛らしいものがある。
「それはすいません。でもヒナギクさん」
「何よ?」
「ヒナギクさんのその格好、何だか可愛いですね」
「―――っ」
僕がここにいる理由をはぐらかしてしまったので、今度は思ったことを率直に言ってみよう。
そういうわけで言ってみたわけだが、そのせいでヒナギクさんの顔が真っ赤になった。
「な、な、何言い出すのよ突然!?」
机にはっつけていた顔を勢い良く離し、叫ぶようにヒナギクさんが僕に言う。
「か、か、か……」
「いや……思ったことをそのまま言っただけですけど」
「だから!」
その顔は相変わらず赤いままで、照れているのだろう、言葉の後半は小さくて聞き取れない。
……うん。可愛い。
「暑くてだらけているヒナギクさんが可愛かったものですから、つい本音がポロッと」
「本音って……! うぅ……」
別にからかっているわけでもなく、面白がっているつもりもない。
可愛いと思ったから、可愛いと言っただけ。
ただそのせいで、ヒナギクさんの体温がかなり上昇しているように見える。
今にも倒れそうな位に顔も赤いし。
「あはは、すいません。驚かせるつもりはなかったんですけど」
「つもりはなかったって……かなり驚いたわよ。倒れるかと思ったわ」
あー暑い、と手でぱたぱたと顔を仰ぐヒナギクさん。
「…………」
「? どうしたのハヤテ君? 私の顔に何か付いてる?」
「いや……」
その行動を可愛いと思ってしまうのは、きっと僕だけじゃないはず。
「やっぱり、可愛いですねヒナギクさんは」
「―――!!」
だから考える前に口に出して言ってしまうのは、仕方のないこと。
もはや、反射の域といっても過言ではない。
「あれ? ヒナギクさん?」
「…………」
「ヒナギクさーん?」
「……うぅ」
ヒナギクさんの顔の熱が下がったのはほんの一瞬で、僕の言葉によって再びその顔は真っ赤になった。
ただ今回違うのは、大きな声が返ってこないということと。
「…………」
そのまま、机に伏せてしまったこと。
「頭から湯気が出てる……」
「……誰のせいよ」
言葉を返す気力すら奪われたかのような、小さな返答だった。
「もぅ……ハヤテ君の馬鹿。ヘンタイ」
「ヘンタイは言いすぎかと」
苦笑はするが、笑顔にもなる。
こうしてヒナギクさんと話す時間が楽しいから。
「ハヤテ君のせいで、仕事に集中できないじゃない……」
「それじゃあもう少し、僕と話しましょう」
僕が生徒会室にいる理由。
ご都合主義とか、そんなことを言ったのだけれど本当の理由は。
「僕はもっとヒナギクさんとお話したいので」
好きな女の子と一緒にいたいから。
こんな理由できっと彼女は納得しないだろうけど、もっと可愛い姿をみせてくれるはずだろう。
そんなことを考えてしまう僕こそ、ひょっとしたら暑さでおかしくなっているのかもしれない。
End
PR
カウンター
カテゴリー
小説は下へ行くほど古いものになります。
最新コメント
リンク
ブログ内検索
最古記事
(02/04)
(02/04)
(02/04)
(02/04)
(02/04)