関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
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どうも~関ヶ原です。
なかなか上位のディアブロスへいけない俺涙目。
あとHR5上げろとか、俺に寝るなといいたいのでしょうか?
……まぁそれはともかくとして。
新作できましたぁ!(わ~ぱちぱち)
今回は主役の二人が出てこない、久しぶりのお話です。
というか、恐らく俺が初めて焦点をあてたキャラではないでしょうか?
なんというか、コイツの話、書き難ぇ~。
とまぁ、いつもの通り統一性が見られない文章ではありますが!
どうか最後まで読んでくださいましm(__)m
それではどうぞ~☆
結婚する、ということは人生の中でも一、二位を争うくらい大切なものだと思う。
だからこそ、相手は自分の理想にあった人物が良いと思うのは当然なわけで。
政略結婚のように、両親に決められた人物とか、そんな感じの結婚や恋愛は嫌と思うのは当然ではなかろうか。
少なからず、自分はそう思っているのだ。
………だから。
「雪ちゃん、あなたそろそろ結婚しなさい」
そんな理想的な相手も、彼氏もいない自分にそういうことを言われたところで、はいそうですかと答えられるわけがないことをこの義母は理解しているのだろうか。
と、軽い頭痛を覚えながら、桂雪路は本日何度目かも分からないため息をついたのだった。
『その時はその時』
「相手もいないのに結婚なんて出来るわけないでしょーが」
「雪ちゃんに彼氏がいないのは知ってるわよ~。だと思ってぇ、はいこれ♪」
失礼な、と言わせる暇も与えず渡されたのは、数枚のお見合い写真である。
「何よこれ?」
「お見合い写真」
「知ってるわよ!だから、なんで私にお見合い写真なんか渡してくるのよ?」
「そんなの簡単じゃない」
雪路の言葉に、義母は笑顔で答える。
「そうでもしない限り、雪ちゃんもらってくれる人なんていないからよ♪」
「うっさいわ―――!!」
ばぁん!とお見合い写真をテーブルに叩きつけながら、雪路は叫ぶようにして言葉を連ねた。
「久しぶりに家に来たと思えば、何なのよ!?結婚しろだの、お見合い写真だの!!」
「久しぶりだからこそ言っておかなきゃいけないじゃない」
「その前に色々出来ることあるじゃない!!おいしいご飯作ってくれるとか、良いお酒飲ませてくれるとか、お酒とかお酒とか!!」
「お酒なら毎日飲んでるじゃない」
「それとこれは別―――!!それに!!」
連ねた言葉は酒であったが、それは別にして。
雪路は窓の外―――離れを指差す。
それは確か……雪路の部屋に充てられていた場所であった。
「何で私の部屋(だったところ)に、綾崎君の私物が置いてあるのよ!?てか、完全に綾崎君の部屋じゃない!!」
そう、そこは確かに雪路の部屋だったはず。
部屋に入れば大量の酒瓶。チューハイの缶。
雪路にとっては酒に囲まれた生活が送れる、嗜好の一室だった。
それが、帰ってきてドアを開けたら、なんということでしょう。
加藤み○りのナレーションも1オクターブ上がるくらい、部屋が変わっていた。
離れなど一つしかないはずなのに、場所を間違えたかと思ったくらいに、自分の部屋は別物になっていた。
おびただしいくらいの酒が一掃され、変わりにあったのは男物の衣類、勉強道具、そして―――執事服。
雪路には妹がいるが、彼女の私物でないことは一目瞭然だった。
となれば、これらの荷物の所有者は、別の人物ということになる。
というか、桂家と関りのある、執事服を着るような人物など、雪路には心当たりが一人しかいなかった。
「いつから桂家に綾崎ハヤテが加わったのよ!?」
綾崎ハヤテ。
三千院ナギの執事であり、他でもない、自分の教え子。
そして妹の彼氏であった。
激昂する雪路に対し、義母はやんわりと笑うだけだ。
「だってぇ、最近綾崎君ウチに泊まること多いしぃ、雪ちゃんめったに帰ってこないから、むしろ部屋作っちゃおうと思ってー」
「思うだけにしなさいよ!実行する馬鹿がどこにいる!?」
「ここー」
「もっと娘に優しくしなさいよぉぉぉ!!」
雪路は叫ぶ。叫ぶだけ叫ぶ。
しかし、雪路の眼前にいる人物は、全然気にしてはいない様子。
「………はぁ……」
そう。雪路だって分かっているのだ。
この義母に何かを言ったところで、自分の部屋問題が解決しないということに。
「…まぁいいわ。部屋のことは綾崎君と話すことにする」
「しても無駄だと思うけどね~」
「その自信の根拠はどっからくるのよ!……ったく」
本日何度目かも分からなくなったため息をつくと、雪路は義母に背を向けた。
「あら?どこかに出かけるの?」
「部屋ないし、宿直室に帰るのよ」
「そう?夕飯でも食べていけばいいのに」
「それくらいの手持ちはあるのよ。じゃあ、また来るわ」
「あ、まって雪ちゃん」
「もー何よ?」
面倒くさそうに後ろを振り向いた雪路に差し出されたのは、今さっき拝見したお見合い写真。
「忘れ物♪」
「いらないわよ!!」
それを義母に押し返し、雪路は桂家を後にした。
…
もう日も暮れてきた商店街を、雪路はとぼとぼと歩いていた。
「何よ、お見合いお見合いって……。こっちの都合は関係ないっての?」
義母の言葉が、思い出される。
『そうでもしない限り、雪ちゃんもらってくれる人なんていないからよ♪』
「………うっさい」
その言葉が、意外にも堪えていた。
確かに自分は、女性として何かが欠けていると思っている。
彼氏がいないのも良く分かっている。
自分の高校時代の友人たちは、どんどん結婚して家庭を持ち始めていることも、知っている。
「でも仕方ないじゃん」
それでも雪路がそういう恋愛的行動を起こそうとしないのは、恋愛がどういうものか、よく分からないからだ。
それに、恋愛に興味を抱いたことはあった。
だが、雪路の抱えていた事情がそれを発展させるのを拒ませたのだから。
両親の失踪、多額すぎる借金。
雪路は明るかったと人はいうが、その笑顔の裏にはそんな深刻な問題があったのである。
よく友達に遊びに誘われたが、行くことはなかった。
遊ぶ時間も、借金を返済するための時間に充てた。
それでも雪路は良かったのだ。
ヒナギクという大事な妹が、元気で育ってくれれば。
「………なにしんみりしてんだか。過去は過去なのに」
呟いて、雪路は苦笑した。
その妹も今では自分よりも立派になってくれた。
おかげで自分も自由奔放な暮らしが出来ているのだ。
過去があってこその今だが、その過去はもうどうでもいいのだから。
大切なのは、未来と、今日の晩飯を食べるためのお金だ。
義母には見栄を張ってしまったが、そもそもお金がないから実家に帰ってきたのではないか。
ぐぅ~、とお腹が鳴く。
珍しく頭を使ってしまったせいか、空腹も促進されてしまったらしい。
「あ~あ、お金もないし……。アイツんとこにでもいくか」
やれやれ、とため息をつく。
しかしため息をついた雪路の眼は獲物を見つめるものに変わっていた。
この腹を空かせた自分の前では、ガンプラばかり作っているアイツなどアブノ○スの如し。
「そうね、今日はなんかムカついてるし……寿司でも奢ってもらうとしますか」
そう言って、雪路は、ニッと笑った。
やはり自分は、恋愛とかそんなのを考えるよりも、今日の夕飯とかを考えたほうが良い。
理想的な相手とか、そんなのは生きていればそのうち出会えるだろうから。
今を生きるのに一生懸命なのに、先のことなんて考えてられない。
その時は、その時なのだから。
「さてさて、アイツはいるかしらー♪」
そう、その時はその時。
数年後、そのアイツからのプロポーズに頷く自分がいたとしても、雪路はその言葉を言いながら、きっと笑うことだろう。
End
「どうでもいいが、いきなり人ん家やってきて『寿司!』はねえだろ……?」
「細かい事気にすんじゃないわよ。アンタとアタシの仲じゃない」
「親しき仲にも礼儀ありという言葉を知らんのかお前は」
「知ってるけど、礼儀を払う必要もなさそうだしね」
「………いつか泣かす」
「はん。出来るもんならやってみろってーの。期待せずに待ってるから」
なかなか上位のディアブロスへいけない俺涙目。
あとHR5上げろとか、俺に寝るなといいたいのでしょうか?
……まぁそれはともかくとして。
新作できましたぁ!(わ~ぱちぱち)
今回は主役の二人が出てこない、久しぶりのお話です。
というか、恐らく俺が初めて焦点をあてたキャラではないでしょうか?
なんというか、コイツの話、書き難ぇ~。
とまぁ、いつもの通り統一性が見られない文章ではありますが!
どうか最後まで読んでくださいましm(__)m
それではどうぞ~☆
結婚する、ということは人生の中でも一、二位を争うくらい大切なものだと思う。
だからこそ、相手は自分の理想にあった人物が良いと思うのは当然なわけで。
政略結婚のように、両親に決められた人物とか、そんな感じの結婚や恋愛は嫌と思うのは当然ではなかろうか。
少なからず、自分はそう思っているのだ。
………だから。
「雪ちゃん、あなたそろそろ結婚しなさい」
そんな理想的な相手も、彼氏もいない自分にそういうことを言われたところで、はいそうですかと答えられるわけがないことをこの義母は理解しているのだろうか。
と、軽い頭痛を覚えながら、桂雪路は本日何度目かも分からないため息をついたのだった。
『その時はその時』
「相手もいないのに結婚なんて出来るわけないでしょーが」
「雪ちゃんに彼氏がいないのは知ってるわよ~。だと思ってぇ、はいこれ♪」
失礼な、と言わせる暇も与えず渡されたのは、数枚のお見合い写真である。
「何よこれ?」
「お見合い写真」
「知ってるわよ!だから、なんで私にお見合い写真なんか渡してくるのよ?」
「そんなの簡単じゃない」
雪路の言葉に、義母は笑顔で答える。
「そうでもしない限り、雪ちゃんもらってくれる人なんていないからよ♪」
「うっさいわ―――!!」
ばぁん!とお見合い写真をテーブルに叩きつけながら、雪路は叫ぶようにして言葉を連ねた。
「久しぶりに家に来たと思えば、何なのよ!?結婚しろだの、お見合い写真だの!!」
「久しぶりだからこそ言っておかなきゃいけないじゃない」
「その前に色々出来ることあるじゃない!!おいしいご飯作ってくれるとか、良いお酒飲ませてくれるとか、お酒とかお酒とか!!」
「お酒なら毎日飲んでるじゃない」
「それとこれは別―――!!それに!!」
連ねた言葉は酒であったが、それは別にして。
雪路は窓の外―――離れを指差す。
それは確か……雪路の部屋に充てられていた場所であった。
「何で私の部屋(だったところ)に、綾崎君の私物が置いてあるのよ!?てか、完全に綾崎君の部屋じゃない!!」
そう、そこは確かに雪路の部屋だったはず。
部屋に入れば大量の酒瓶。チューハイの缶。
雪路にとっては酒に囲まれた生活が送れる、嗜好の一室だった。
それが、帰ってきてドアを開けたら、なんということでしょう。
加藤み○りのナレーションも1オクターブ上がるくらい、部屋が変わっていた。
離れなど一つしかないはずなのに、場所を間違えたかと思ったくらいに、自分の部屋は別物になっていた。
おびただしいくらいの酒が一掃され、変わりにあったのは男物の衣類、勉強道具、そして―――執事服。
雪路には妹がいるが、彼女の私物でないことは一目瞭然だった。
となれば、これらの荷物の所有者は、別の人物ということになる。
というか、桂家と関りのある、執事服を着るような人物など、雪路には心当たりが一人しかいなかった。
「いつから桂家に綾崎ハヤテが加わったのよ!?」
綾崎ハヤテ。
三千院ナギの執事であり、他でもない、自分の教え子。
そして妹の彼氏であった。
激昂する雪路に対し、義母はやんわりと笑うだけだ。
「だってぇ、最近綾崎君ウチに泊まること多いしぃ、雪ちゃんめったに帰ってこないから、むしろ部屋作っちゃおうと思ってー」
「思うだけにしなさいよ!実行する馬鹿がどこにいる!?」
「ここー」
「もっと娘に優しくしなさいよぉぉぉ!!」
雪路は叫ぶ。叫ぶだけ叫ぶ。
しかし、雪路の眼前にいる人物は、全然気にしてはいない様子。
「………はぁ……」
そう。雪路だって分かっているのだ。
この義母に何かを言ったところで、自分の部屋問題が解決しないということに。
「…まぁいいわ。部屋のことは綾崎君と話すことにする」
「しても無駄だと思うけどね~」
「その自信の根拠はどっからくるのよ!……ったく」
本日何度目かも分からなくなったため息をつくと、雪路は義母に背を向けた。
「あら?どこかに出かけるの?」
「部屋ないし、宿直室に帰るのよ」
「そう?夕飯でも食べていけばいいのに」
「それくらいの手持ちはあるのよ。じゃあ、また来るわ」
「あ、まって雪ちゃん」
「もー何よ?」
面倒くさそうに後ろを振り向いた雪路に差し出されたのは、今さっき拝見したお見合い写真。
「忘れ物♪」
「いらないわよ!!」
それを義母に押し返し、雪路は桂家を後にした。
…
もう日も暮れてきた商店街を、雪路はとぼとぼと歩いていた。
「何よ、お見合いお見合いって……。こっちの都合は関係ないっての?」
義母の言葉が、思い出される。
『そうでもしない限り、雪ちゃんもらってくれる人なんていないからよ♪』
「………うっさい」
その言葉が、意外にも堪えていた。
確かに自分は、女性として何かが欠けていると思っている。
彼氏がいないのも良く分かっている。
自分の高校時代の友人たちは、どんどん結婚して家庭を持ち始めていることも、知っている。
「でも仕方ないじゃん」
それでも雪路がそういう恋愛的行動を起こそうとしないのは、恋愛がどういうものか、よく分からないからだ。
それに、恋愛に興味を抱いたことはあった。
だが、雪路の抱えていた事情がそれを発展させるのを拒ませたのだから。
両親の失踪、多額すぎる借金。
雪路は明るかったと人はいうが、その笑顔の裏にはそんな深刻な問題があったのである。
よく友達に遊びに誘われたが、行くことはなかった。
遊ぶ時間も、借金を返済するための時間に充てた。
それでも雪路は良かったのだ。
ヒナギクという大事な妹が、元気で育ってくれれば。
「………なにしんみりしてんだか。過去は過去なのに」
呟いて、雪路は苦笑した。
その妹も今では自分よりも立派になってくれた。
おかげで自分も自由奔放な暮らしが出来ているのだ。
過去があってこその今だが、その過去はもうどうでもいいのだから。
大切なのは、未来と、今日の晩飯を食べるためのお金だ。
義母には見栄を張ってしまったが、そもそもお金がないから実家に帰ってきたのではないか。
ぐぅ~、とお腹が鳴く。
珍しく頭を使ってしまったせいか、空腹も促進されてしまったらしい。
「あ~あ、お金もないし……。アイツんとこにでもいくか」
やれやれ、とため息をつく。
しかしため息をついた雪路の眼は獲物を見つめるものに変わっていた。
この腹を空かせた自分の前では、ガンプラばかり作っているアイツなどアブノ○スの如し。
「そうね、今日はなんかムカついてるし……寿司でも奢ってもらうとしますか」
そう言って、雪路は、ニッと笑った。
やはり自分は、恋愛とかそんなのを考えるよりも、今日の夕飯とかを考えたほうが良い。
理想的な相手とか、そんなのは生きていればそのうち出会えるだろうから。
今を生きるのに一生懸命なのに、先のことなんて考えてられない。
その時は、その時なのだから。
「さてさて、アイツはいるかしらー♪」
そう、その時はその時。
数年後、そのアイツからのプロポーズに頷く自分がいたとしても、雪路はその言葉を言いながら、きっと笑うことだろう。
End
「どうでもいいが、いきなり人ん家やってきて『寿司!』はねえだろ……?」
「細かい事気にすんじゃないわよ。アンタとアタシの仲じゃない」
「親しき仲にも礼儀ありという言葉を知らんのかお前は」
「知ってるけど、礼儀を払う必要もなさそうだしね」
「………いつか泣かす」
「はん。出来るもんならやってみろってーの。期待せずに待ってるから」
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