関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
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どうも、急ピッチの作業に軽く死にそうな関ヶ原です。
今回の新作は、あやさきけではなく、ハヤヒナのほのぼの話です。
これもお題だということは内緒なんだからねっ!?
とりあえず、書いていた時間が深夜ということもあり文章が雑かもしれませんが、UPします。
それでは、どうぞ~♪
夏の初めころの、若葉のつややかな緑色。
人々はそれを『新緑』という。
本日は晴天で、暖かな太陽に照らされた葉たちは、その言葉通り美しい緑を輝かせている。
つまり。
「良い天気だなぁ…」
僕たちのところにも、夏の足音が聞こえ始めてきたのだった。
『新緑に包まれて』
GWも明けて、休みモードだった生活習慣も戻り始めた五月の中旬は、気持ちの良い晴れの日が続いていた。
どこまでも青い空に思わず口元を緩めながら、通学路を僕は歩く。
「いやいや…本当、いい天気だな」
お嬢様はまだ休みボケが抜けないらしく、今日は一人での登校だった。
ベッドから抜け出せないお嬢様の姿を思い出し、思わず苦笑してしまう。
「お嬢様も、もう少しだけ朝に強くなってくれないかなぁ」
夜のゲームをやめさせればいいのだろうけど、恐らくそれは不可能に近い。
マリアさんでさえ不可能なのに、自分が言ったところで、話にならないことは目に見えているのだから。
「あ…。そう考えると頭痛くなってきたなぁ…」
「なーに朝から辛気臭い顔してるのよ?」
せっかくの気持ちの良い朝なのに、と肩を軽く落としていた僕の耳に、よく知った声が聞こえてきた。
「ヒナギクさん…、おはようございます」
「おはよう。で?今日は何を悩んでいたの?」
声の方に顔を向けると、そこにいたのはヒナギクさんだった。
端正な顔に呆れの表情を浮かばせながら、彼女は僕の隣に並ぶ。
「ま、たぶん貴方のご主人様でしょうけど」
「はは…。流石ヒナギクさん、わかりますか?」
僕がそういうと、ヒナギクさんは「やっぱり」とため息をついた。
「ハヤテ君が一人で歩いている時点で検討はつくわよ。で?その様子だと、ナギはまだ休みボケが抜けてないのね?」
「凄い…。そこまでわかってるなんて」
「伊達にあの子と友人やってないわよ」
僕以上にお嬢様をわかっているヒナギクさんには感嘆するしかなかった。
執事としてそれはいけないことだけど、それ以上にお嬢様のことをわかってくれているヒナギクさんがありがたく、嬉しい。
「ヒナギクさん……ありがとうございます」
だから、自然とそんな言葉が出た。
「お嬢様のこと、わかってくれていて」
「別に…、たいしたことじゃないんだから」
ヒナギクさんはそう言ってそっぽを向いたけど、きっと恥ずかしいに違いない。
だって彼女はそういう人だから。
「……でも、私だってナギには感謝してるのよ…?」
少しして、ヒナギクさんが呟くように言葉を発した。
「それは…、執事としては嬉しい限りです」
言葉の真意を考えず、ヒナギクさんに微笑みながらそう返事すると、返ってきた言葉は――。
「だってナギが休んだから、私は今ハヤテ君と二人っきりで歩けるんだから」
それは、冗談でもなく、本気の言葉だった。
言葉の意味を理解して、僕の顔に血が集まる。
「ヒ、ヒナギクさん…っ!?な、何を…」
「本当よ?」
「だって…」
「あは。ハヤテ君、顔真っ赤よ?」
「ヒナギクさんの所為でしょう!?」
「知らなーい」
くすくすと笑いながら、ヒナギクさんは駆け出した。
「ふふふ。ハヤテ君、可愛いわね♪」
「なっ…!もう、許しませんよ!?」
僕もムキになってその後姿を追う。
けれど、きっと僕の顔は笑っている。
「そう言うのは、私を捕まえてからにしなさいねー!!」
「っ…。わかりましたよ、三千院家の執事を甘く見ないでくださいね…!?」
彼女も笑っている。
楽しそうに、幸せそうに。
新緑に包まれながら、僕たちは朝の通学路を駆けていく。
End
今回の新作は、あやさきけではなく、ハヤヒナのほのぼの話です。
これもお題だということは内緒なんだからねっ!?
とりあえず、書いていた時間が深夜ということもあり文章が雑かもしれませんが、UPします。
それでは、どうぞ~♪
夏の初めころの、若葉のつややかな緑色。
人々はそれを『新緑』という。
本日は晴天で、暖かな太陽に照らされた葉たちは、その言葉通り美しい緑を輝かせている。
つまり。
「良い天気だなぁ…」
僕たちのところにも、夏の足音が聞こえ始めてきたのだった。
『新緑に包まれて』
GWも明けて、休みモードだった生活習慣も戻り始めた五月の中旬は、気持ちの良い晴れの日が続いていた。
どこまでも青い空に思わず口元を緩めながら、通学路を僕は歩く。
「いやいや…本当、いい天気だな」
お嬢様はまだ休みボケが抜けないらしく、今日は一人での登校だった。
ベッドから抜け出せないお嬢様の姿を思い出し、思わず苦笑してしまう。
「お嬢様も、もう少しだけ朝に強くなってくれないかなぁ」
夜のゲームをやめさせればいいのだろうけど、恐らくそれは不可能に近い。
マリアさんでさえ不可能なのに、自分が言ったところで、話にならないことは目に見えているのだから。
「あ…。そう考えると頭痛くなってきたなぁ…」
「なーに朝から辛気臭い顔してるのよ?」
せっかくの気持ちの良い朝なのに、と肩を軽く落としていた僕の耳に、よく知った声が聞こえてきた。
「ヒナギクさん…、おはようございます」
「おはよう。で?今日は何を悩んでいたの?」
声の方に顔を向けると、そこにいたのはヒナギクさんだった。
端正な顔に呆れの表情を浮かばせながら、彼女は僕の隣に並ぶ。
「ま、たぶん貴方のご主人様でしょうけど」
「はは…。流石ヒナギクさん、わかりますか?」
僕がそういうと、ヒナギクさんは「やっぱり」とため息をついた。
「ハヤテ君が一人で歩いている時点で検討はつくわよ。で?その様子だと、ナギはまだ休みボケが抜けてないのね?」
「凄い…。そこまでわかってるなんて」
「伊達にあの子と友人やってないわよ」
僕以上にお嬢様をわかっているヒナギクさんには感嘆するしかなかった。
執事としてそれはいけないことだけど、それ以上にお嬢様のことをわかってくれているヒナギクさんがありがたく、嬉しい。
「ヒナギクさん……ありがとうございます」
だから、自然とそんな言葉が出た。
「お嬢様のこと、わかってくれていて」
「別に…、たいしたことじゃないんだから」
ヒナギクさんはそう言ってそっぽを向いたけど、きっと恥ずかしいに違いない。
だって彼女はそういう人だから。
「……でも、私だってナギには感謝してるのよ…?」
少しして、ヒナギクさんが呟くように言葉を発した。
「それは…、執事としては嬉しい限りです」
言葉の真意を考えず、ヒナギクさんに微笑みながらそう返事すると、返ってきた言葉は――。
「だってナギが休んだから、私は今ハヤテ君と二人っきりで歩けるんだから」
それは、冗談でもなく、本気の言葉だった。
言葉の意味を理解して、僕の顔に血が集まる。
「ヒ、ヒナギクさん…っ!?な、何を…」
「本当よ?」
「だって…」
「あは。ハヤテ君、顔真っ赤よ?」
「ヒナギクさんの所為でしょう!?」
「知らなーい」
くすくすと笑いながら、ヒナギクさんは駆け出した。
「ふふふ。ハヤテ君、可愛いわね♪」
「なっ…!もう、許しませんよ!?」
僕もムキになってその後姿を追う。
けれど、きっと僕の顔は笑っている。
「そう言うのは、私を捕まえてからにしなさいねー!!」
「っ…。わかりましたよ、三千院家の執事を甘く見ないでくださいね…!?」
彼女も笑っている。
楽しそうに、幸せそうに。
新緑に包まれながら、僕たちは朝の通学路を駆けていく。
End
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