関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
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どうも、関ヶ原です。
最近は忙しくて、あまり筆が進まず、仕方なしに携帯のメール画面に小説をチビチビ書いている生活を送っています。
早く落ち着きたいな…。
新作をお待ちの方、申し訳ありませんがもうしばらく辛抱を(汗)
今回は旧サイトからの転載です。
……といっても乗せる前にもう一度俺が編集し直したので、所々変わっている点も多々あります。
作品が出来るまではこういう風な形の更新となるかと。
それではどうぞ~♪
『弁当』
「ハヤテとヒナギクはいつ結婚するのだ?」
淡々と続く日常の、天気の良い日であった。
見た目はツンデレ、思考はニートな我らが三千院ナギ嬢が、ふとそんな事を言った。
「………はい?」
「ちょ…いきなり何言いだすの、ナギ!」
突拍子な発言はいつもの事だが、あまりにダイレクトなその問いに、件の二人は顔が朱くなる。
今日は平日、此処は白皇学院。
ハヤテとヒナギクが付き合い出して約一年、つまりハヤテ達が高校三年生となったある日の、昼休みの会話である。
「というか、なんでいきなりそんな事を…?」
頬の熱が引かぬまま、ハヤテは、持っていた弁当箱を置いてナギに呟く。
「気にするな。私がそんなこと言うのはハヤテも知っているだろ?」
「自覚あったんですか…?」
「自覚はあってもやめられないことも、この世にはあるのだ」
ハヤテの呟きに答えたところで、ナギの視線は置かれたハヤテの弁当へと移る。
ハヤテの弁当は、ヒナギクの手づくりだ。
その弁当を見て、ナギはぽつり、言葉を放つ。
「……それにしても、豪華なんだな」
何が、とは、当然弁当の中身。
鮮やかに彩られた具材の数々は、料理音痴のナギから見てもとても手が込んでいるとわかるくらいだ。
自分の弁当もマリアが作る事だけあってかなり豪華なのだが、なんというか、その…。
ヒナギクの作る弁当からは、得体のしれないピンク色のオーラが放たれている(ような気がした)。
「ハヤテの弁当はいつもこうなのか?」
ハヤテが自分の弁当を持たなくなってから大分経つのはわかっていたが、まさかここまで豪勢だとは思わなんだ。
ナギの問いに、ハヤテは恥ずかしげに答えた。
「まぁ…、…その、毎日美味しくいただいています」
「…あ、ありがとうハヤテ君」
ハヤテの言葉に嬉しそうにヒナギクは笑う。
「……バカップルめ」
弁当を褒められてこんなに嬉しそうに出来るヒナギクを、まだナギは理解できなかった。
というより、恥ずかしそうに、でもさりげなくいちゃつく二人がカンに障る。
「(何故私から振った会話で、固有結界(Unlimited-Hayahina-Works)発生しなければならないのだ)」
固有結界というのは、簡単に言えば他者の介入を許さない、バカップルが作り出す二人だけのピンク色の空間である。
それは周りの人間に、羨望と苛立ちと嫉妬を与える、恐ろしいものだ。
当然の如く、近くにいるナギは大変面白くない。
というわけで、恨みとからかいを存分に込めた言葉を、ナギは放った。
「…ふぅん。ヒナギクの花嫁修行は順調というわけか」
「なぁ―――っ!?」
ナギの言葉に、ハヤテとの世界にいたヒナギクは現実に引き戻された。
冒頭よろしく、顔は真っ赤。
「な…ななななな…」
ヒナギクは言葉を発しようにも、恥ずかしさのあまり上手く口が開けないらしい。
そんなヒナギクの顔に、「ざまぁみろ」と口元を引き上げながら、ナギは話を続ける。
「だって…、ご飯の上に桜田楽がハートマークで乗っている様な弁当、『愛妻弁当』と言わずに何と言うのだ?それに、こーんな豪勢なおかず、全て手作りだろ。私でもわかるぞ」
持つ箸でハヤテの弁当から品を頂戴し、口に運んだ。
途端、口の中に広がる旨味。
「……うむ。やはり、こんなに旨い弁当が愛妻弁当でないはずがない」
「あ、あうあうあう……」
仕返しが成功したからか、満足そうに頷いて、ナギは二人を見た。
ヒナギクは勿論、ハヤテも恥ずかしいようで俯いている。
「ナギ…。貴女わざと言ってるでしょ…」
「何の事なのだ?」
上目で恨みがましく睨んでくるヒナギクに、ニッコリ笑ってナギは言う。
「新婚気分を味わわせてやろうとする私の気遣い、遠慮しないで受け取るがいい」
「やっぱりわざとじゃないの――――!!!」
自分の一言にさらに真っ赤になった二人を見て、ナギはとうとう堪えられずに、大声で笑ったのだった。
「あははは!!独り身の前でイチャつきやがった罪、とくと味わうのだ!!」
「いつ私たちがそんなそぶり見せたのよ!?」
「胸に手をあてて考えろ!!バーカバーカ!!」
「バカって言ったほうがバカなんだから―――!!」
「お前は小学生か!」
「見た目も小学生に言われたくないわよ!!」
「なっ…!お前だって小学生並みの胸のくせに!!」
「―――っ!もう怒った!ナギ!そこに正座しなさい!!」
「誰がするかっ!!」
少女たちの声が、昼下がりの学院に響き渡る。
その少女たちを傍観していたハヤテは、まるで仲の良い姉妹の喧嘩を見ているような、ほのぼのとした気持ちで呟いた。
「………平和だなぁ…」
弁当の話からいつの間にか身体的な事で言い合っている彼女たちも、彼女たちの声をBGMにしながら再び弁当を食べ始めたハヤテもまた、この日常に劣らず平和なのであるに違いない。
暖かな日差しはそんな彼らを、世界を照らす。
つまり、文字通り。
世は常に事もなし。
End
…
ハヤテ「この話、タイトルとあまり関係ないですよね」
ヒナギク「あまりいいオチ考えられなかった結果でしょ」
ナギ「お前ら他人には厳しいのな」
最近は忙しくて、あまり筆が進まず、仕方なしに携帯のメール画面に小説をチビチビ書いている生活を送っています。
早く落ち着きたいな…。
新作をお待ちの方、申し訳ありませんがもうしばらく辛抱を(汗)
今回は旧サイトからの転載です。
……といっても乗せる前にもう一度俺が編集し直したので、所々変わっている点も多々あります。
作品が出来るまではこういう風な形の更新となるかと。
それではどうぞ~♪
『弁当』
「ハヤテとヒナギクはいつ結婚するのだ?」
淡々と続く日常の、天気の良い日であった。
見た目はツンデレ、思考はニートな我らが三千院ナギ嬢が、ふとそんな事を言った。
「………はい?」
「ちょ…いきなり何言いだすの、ナギ!」
突拍子な発言はいつもの事だが、あまりにダイレクトなその問いに、件の二人は顔が朱くなる。
今日は平日、此処は白皇学院。
ハヤテとヒナギクが付き合い出して約一年、つまりハヤテ達が高校三年生となったある日の、昼休みの会話である。
「というか、なんでいきなりそんな事を…?」
頬の熱が引かぬまま、ハヤテは、持っていた弁当箱を置いてナギに呟く。
「気にするな。私がそんなこと言うのはハヤテも知っているだろ?」
「自覚あったんですか…?」
「自覚はあってもやめられないことも、この世にはあるのだ」
ハヤテの呟きに答えたところで、ナギの視線は置かれたハヤテの弁当へと移る。
ハヤテの弁当は、ヒナギクの手づくりだ。
その弁当を見て、ナギはぽつり、言葉を放つ。
「……それにしても、豪華なんだな」
何が、とは、当然弁当の中身。
鮮やかに彩られた具材の数々は、料理音痴のナギから見てもとても手が込んでいるとわかるくらいだ。
自分の弁当もマリアが作る事だけあってかなり豪華なのだが、なんというか、その…。
ヒナギクの作る弁当からは、得体のしれないピンク色のオーラが放たれている(ような気がした)。
「ハヤテの弁当はいつもこうなのか?」
ハヤテが自分の弁当を持たなくなってから大分経つのはわかっていたが、まさかここまで豪勢だとは思わなんだ。
ナギの問いに、ハヤテは恥ずかしげに答えた。
「まぁ…、…その、毎日美味しくいただいています」
「…あ、ありがとうハヤテ君」
ハヤテの言葉に嬉しそうにヒナギクは笑う。
「……バカップルめ」
弁当を褒められてこんなに嬉しそうに出来るヒナギクを、まだナギは理解できなかった。
というより、恥ずかしそうに、でもさりげなくいちゃつく二人がカンに障る。
「(何故私から振った会話で、固有結界(Unlimited-Hayahina-Works)発生しなければならないのだ)」
固有結界というのは、簡単に言えば他者の介入を許さない、バカップルが作り出す二人だけのピンク色の空間である。
それは周りの人間に、羨望と苛立ちと嫉妬を与える、恐ろしいものだ。
当然の如く、近くにいるナギは大変面白くない。
というわけで、恨みとからかいを存分に込めた言葉を、ナギは放った。
「…ふぅん。ヒナギクの花嫁修行は順調というわけか」
「なぁ―――っ!?」
ナギの言葉に、ハヤテとの世界にいたヒナギクは現実に引き戻された。
冒頭よろしく、顔は真っ赤。
「な…ななななな…」
ヒナギクは言葉を発しようにも、恥ずかしさのあまり上手く口が開けないらしい。
そんなヒナギクの顔に、「ざまぁみろ」と口元を引き上げながら、ナギは話を続ける。
「だって…、ご飯の上に桜田楽がハートマークで乗っている様な弁当、『愛妻弁当』と言わずに何と言うのだ?それに、こーんな豪勢なおかず、全て手作りだろ。私でもわかるぞ」
持つ箸でハヤテの弁当から品を頂戴し、口に運んだ。
途端、口の中に広がる旨味。
「……うむ。やはり、こんなに旨い弁当が愛妻弁当でないはずがない」
「あ、あうあうあう……」
仕返しが成功したからか、満足そうに頷いて、ナギは二人を見た。
ヒナギクは勿論、ハヤテも恥ずかしいようで俯いている。
「ナギ…。貴女わざと言ってるでしょ…」
「何の事なのだ?」
上目で恨みがましく睨んでくるヒナギクに、ニッコリ笑ってナギは言う。
「新婚気分を味わわせてやろうとする私の気遣い、遠慮しないで受け取るがいい」
「やっぱりわざとじゃないの――――!!!」
自分の一言にさらに真っ赤になった二人を見て、ナギはとうとう堪えられずに、大声で笑ったのだった。
「あははは!!独り身の前でイチャつきやがった罪、とくと味わうのだ!!」
「いつ私たちがそんなそぶり見せたのよ!?」
「胸に手をあてて考えろ!!バーカバーカ!!」
「バカって言ったほうがバカなんだから―――!!」
「お前は小学生か!」
「見た目も小学生に言われたくないわよ!!」
「なっ…!お前だって小学生並みの胸のくせに!!」
「―――っ!もう怒った!ナギ!そこに正座しなさい!!」
「誰がするかっ!!」
少女たちの声が、昼下がりの学院に響き渡る。
その少女たちを傍観していたハヤテは、まるで仲の良い姉妹の喧嘩を見ているような、ほのぼのとした気持ちで呟いた。
「………平和だなぁ…」
弁当の話からいつの間にか身体的な事で言い合っている彼女たちも、彼女たちの声をBGMにしながら再び弁当を食べ始めたハヤテもまた、この日常に劣らず平和なのであるに違いない。
暖かな日差しはそんな彼らを、世界を照らす。
つまり、文字通り。
世は常に事もなし。
End
…
ハヤテ「この話、タイトルとあまり関係ないですよね」
ヒナギク「あまりいいオチ考えられなかった結果でしょ」
ナギ「お前ら他人には厳しいのな」
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