関ヶ原の書いた二次小説を淡々と載せていくブログです。
過度な期待はしないでください。
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どうも、関ヶ原です。
予定通り新作upします。
今回の小説はあやさきけ。前回と比べ、かなり文量は少なくなってしまいましたがご了承を……。
そして真司さん、お誕生日おめでとうございます。
いつもお世話になってます。これからもよろしくです!
小説がこんなに短いもので申し訳なかったです……。
あ、ハヤテもお誕生日おめでとう~(わーぱちぱち)
綾崎ハヤテ君には長い間このサイトでヒナと頑張ってくれてるからね、ハヤテの誕生日記念小説も書くよ。
うん、今月二作目は決定。
ハヤテの記念小説だーー!!
次回はアイカはお休みで、ハヤヒナにします。
では、どうぞ~☆
十一月の上旬だというのに、天気予報では全国各地で雪が降るかもしれないと言っていた。
今朝耳にしたそんな天気予報を思い出しながら、父の迎えを少女は教室で待つ。
下校時間が近づいたからか、教室に温かな空気を送っていた暖房は消え、急激に寒さが広がっていく。
「寒い」、と一言呟き、窓を見れば、コートを羽織った見慣れた姿が目に入る。
その姿を窓からじっと見ていると、その人物はこちらに気づいたようで手を振ってきた。
『お待たせ』と。
少女は「遅いぞ、バカ父」と呟きながら、急ぎ足で下へと向かった。
『冬の足音』
外へ出て空を見ると、鉛色をした空が徐に進んでいた。
その空を見て、少女は呟く。
「寒い」と。
青空色の瞳に、桜色の髪を持つ少女は、我等が綾崎アイカである。
アイカは肌に当たる風に体を少し震わせると、「寒い」ともう一度呟いた。
「どうしてこんなに寒いんだろう?」
そんなアイカの問いに、傍らを歩いていたバカ父――綾崎ハヤテは答える。
「雪が降るかもって予報で言ってたからね。アイカも風邪には気をつけるんだよ」
「うん、りょーかい」
ハヤテの言葉にアイカは頷いたところで、
「………」
「どうかした?アイカ」
「ん」
自分の手を見て、それをハヤテの前にずいっと差し出す。
「お手々」
「あぁ、ごめんごめん」
アイカの行動を察したハヤテが手を握る。
「ん。よろしい」
満足げに頷いて、握られた手をアイカの方も握り返した。
外はこんなにも寒いのに、父の手は温かい。
「外はこんなに寒いのに、パパの手はあったかいね」
思ったことを素直に口に出すと、父は「ありがとう」と優しく微笑んだ。
「アイカの手も温かいよ」
「ありがと」
ハヤテの言葉にアイカは笑顔になる。
先ほどまでは外の寒さに顔をしかめていたというのに。
単純な奴だなぁ、とアイカは自身に苦笑してしまう。
大好きな人と手を繋ぐ。
たったそれだけで、こんなにも身体と心は温まるのだから。
「えへへ」
アイカはハヤテの手をもう一度ぎゅ、と握ると、鉛色の空を見上げて、言う。
「今日は暖かいね」
「え?」
「暖かいの」
頭に疑問符を浮かべる父を横目で楽しそうに見ながら、アイカはハヤテに言葉をかけた。
「早く帰ろう?ママが待ってるし」
「……その割にはやけにゆっくりな足取りだね」
「気のせいだよ、きっと」
かけた言葉と裏腹な娘の行動に、ハヤテは苦笑するしかない。
「そっか」
それでも娘の小さな手はしっかりと握って、ハヤテもアイカの歩幅に合わせながら歩きだした。
家まであとどれくらいなのか、よく分からない帰り道を。
父の、娘の暖かさを手の平で感じながら、二人は仲良く進む。
ゆっくり、ゆっくりと進む二人の足音は、だんだんと近づいている、冬の足音に似ている気がした。
End
予定通り新作upします。
今回の小説はあやさきけ。前回と比べ、かなり文量は少なくなってしまいましたがご了承を……。
そして真司さん、お誕生日おめでとうございます。
いつもお世話になってます。これからもよろしくです!
小説がこんなに短いもので申し訳なかったです……。
あ、ハヤテもお誕生日おめでとう~(わーぱちぱち)
綾崎ハヤテ君には長い間このサイトでヒナと頑張ってくれてるからね、ハヤテの誕生日記念小説も書くよ。
うん、今月二作目は決定。
ハヤテの記念小説だーー!!
次回はアイカはお休みで、ハヤヒナにします。
では、どうぞ~☆
十一月の上旬だというのに、天気予報では全国各地で雪が降るかもしれないと言っていた。
今朝耳にしたそんな天気予報を思い出しながら、父の迎えを少女は教室で待つ。
下校時間が近づいたからか、教室に温かな空気を送っていた暖房は消え、急激に寒さが広がっていく。
「寒い」、と一言呟き、窓を見れば、コートを羽織った見慣れた姿が目に入る。
その姿を窓からじっと見ていると、その人物はこちらに気づいたようで手を振ってきた。
『お待たせ』と。
少女は「遅いぞ、バカ父」と呟きながら、急ぎ足で下へと向かった。
『冬の足音』
外へ出て空を見ると、鉛色をした空が徐に進んでいた。
その空を見て、少女は呟く。
「寒い」と。
青空色の瞳に、桜色の髪を持つ少女は、我等が綾崎アイカである。
アイカは肌に当たる風に体を少し震わせると、「寒い」ともう一度呟いた。
「どうしてこんなに寒いんだろう?」
そんなアイカの問いに、傍らを歩いていたバカ父――綾崎ハヤテは答える。
「雪が降るかもって予報で言ってたからね。アイカも風邪には気をつけるんだよ」
「うん、りょーかい」
ハヤテの言葉にアイカは頷いたところで、
「………」
「どうかした?アイカ」
「ん」
自分の手を見て、それをハヤテの前にずいっと差し出す。
「お手々」
「あぁ、ごめんごめん」
アイカの行動を察したハヤテが手を握る。
「ん。よろしい」
満足げに頷いて、握られた手をアイカの方も握り返した。
外はこんなにも寒いのに、父の手は温かい。
「外はこんなに寒いのに、パパの手はあったかいね」
思ったことを素直に口に出すと、父は「ありがとう」と優しく微笑んだ。
「アイカの手も温かいよ」
「ありがと」
ハヤテの言葉にアイカは笑顔になる。
先ほどまでは外の寒さに顔をしかめていたというのに。
単純な奴だなぁ、とアイカは自身に苦笑してしまう。
大好きな人と手を繋ぐ。
たったそれだけで、こんなにも身体と心は温まるのだから。
「えへへ」
アイカはハヤテの手をもう一度ぎゅ、と握ると、鉛色の空を見上げて、言う。
「今日は暖かいね」
「え?」
「暖かいの」
頭に疑問符を浮かべる父を横目で楽しそうに見ながら、アイカはハヤテに言葉をかけた。
「早く帰ろう?ママが待ってるし」
「……その割にはやけにゆっくりな足取りだね」
「気のせいだよ、きっと」
かけた言葉と裏腹な娘の行動に、ハヤテは苦笑するしかない。
「そっか」
それでも娘の小さな手はしっかりと握って、ハヤテもアイカの歩幅に合わせながら歩きだした。
家まであとどれくらいなのか、よく分からない帰り道を。
父の、娘の暖かさを手の平で感じながら、二人は仲良く進む。
ゆっくり、ゆっくりと進む二人の足音は、だんだんと近づいている、冬の足音に似ている気がした。
End
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